ケイ素とは?その正体と美容・健康への効果とは?
ケイ素とは、美しく健康な肌や髪の毛を作るのに欠かせないミネラルの一つです。骨や歯、臓器などにも必要な栄養素としても知られていますが、体内で作ることができないため、食事やサプリメントなどによって積極的に摂取する必要があります。しかし、近年ではケイ素が多くの現代人の体内で不足していることが世界的に問題視されており、特にドイツではケイ素のサプリメントが全健康商品の中で売上げ1位をキープしているほどです。
そこで今回は、ケイ素の正体やその働きなどについて解説してきたいと思います。
ケイ素の正体
そもそもケイ素とは、地球の地殻の6割を構成している物質で、太古の昔の小さな植物プランクトンなどが石灰化したものです。「地球上で酸素の次に多い元素」と言われているほど、地中には多くのケイ素が存在しているのです。
ちなみに、ケイ素が最も多く含まれているものは、水晶です。純度が高いものだと、なんと99.9%ものケイ素を含有していることでも知られています。
地中に多く含まれているケイ素は、穀物や根菜類などを通して私たちの体にも吸収されており、臓器や組織を健康に保つという重要な役割を担っているのです。
ケイ素の働きによる効果
ケイ素には、血管や骨、内臓、皮膚や髪の毛などのあらゆる臓器や組織を健康に保つ働きがあります。そのようなケイ素の働きによってもたらされる効果は、次の通りです。
骨粗鬆症を防ぐ
骨粗鬆症を予防するために、カルシウムを意識的に摂取している方も多いかと思いますが、成長期の子供や細胞間質におけるカルシウム不足の方は、カルシウムだけを摂取しても、ほとんど有効ではないことが最近の研究によってあきらかになっています。そこで必要なのが、ケイ素なのです。
ケイ素には、カルシウムを運んで骨の中のミネラル形成を促す働きがあるため、摂取したカルシウムが有効に活用されるためには、ケイ素が必要不可欠だというわけです。
動脈硬化を防ぐ
血管をしなやかに保つ働きのあるケイ素は、動脈硬化を防ぐことにもつながります。実際に、動脈硬化が進行した人の動脈に含まれるケイ素は、血管が健康な人の14分の1しか含まれていなかったとの報告もあるのです。
アンチエイジング効果がある
ケイ素が持つ結合組織を強化する働きによって、肌のハリや艶やかな美しい髪の毛を保つアンチエイジングの効果にも関与してます。そのため、ケイ素が不足すると爪が割れやすくなったり、抜け毛や髪のパサつきなどに悩まされることにもつながるのです。
認知症を予防する
ケイ素には、認知症の原因だとされているアルミニウムを体内から排出する働きがあることでも注目されています。アルミニウムが体内へ吸収されることを阻害して排出することで、アルミニウムが脳内へ侵入することを防ぐことができるのです。
便秘が改善する
腸内環境を環境するためには、食物繊維の摂取が効果的であることは広く知られていますが、実は食物繊維の細胞壁を構成してるのもケイ素なのです。そのため、ケイ素を積極的に摂取することで、食物繊維の働きを強化することができ、腸内環境が改善されるのです。
免疫力がアップする
腸内環境の改善は、便秘などのトラブルや肌荒れの改善の他にも、免疫力がアップすることにもつながります。免疫細胞の6割が腸管で生産されているため、腸内環境を整えることで、風邪や病気にかかりにくくなるなどの多くの嬉しい効果につながるのです。
ケイ素を摂取することでこのような効果につながる理由は、ケイ素が持つ結合組織を強化する働きにあります。
組織と組織を結合しているのはコラーゲンですが、ケイ素にはその結合組織を強化する働きがあるのです。
しかし、ケイ素は毎日消費されて体内から失われることに加えて、加齢とともにケイ素を体内に蓄えておく能力が低下していくため、毎日意識的に摂取する必要があるのです。
ケイ素が多く含まれている食品
地中には多くのケイ素が存在していることから、土から栄養素を吸収して育つ穀物や根菜類などには多くのケイ素が含まれています。また、ゴマや納豆、昆布やわかめなどの海藻類にも多く含まれている他、ミネラルウォーターからもケイ素を摂取することができます。ミネラルウォーターに含まれているケイ素は、加熱しても変性しないので、水分補給だけでなく料理に使用して摂取するのもおすすめです。
ケイ素を食品から摂取する際は、じっくりと煮込むことが大切です。水に溶けた状態でないとケイ素は体に吸収されませんが、煮込むことで食物繊維中のケイ素を水溶性にすることができるのです。
まとめ
美容や健康に欠かせないケイ素は、地球上に多く存在しているにも関わらず、私たちの体内では不足している重要な栄養素です。さらに、ケイ素は体内で作ることができないので、意識して食事やミネラルウォーター、サプリメントで補給する必要があります。
毎日の生活にケイ素を上手に取り入れて、美しさと健康の維持に役立てましょう。