水分子と水の違いとは?水蒸気・氷の場合は?

水分子と水の違いとは、水分子1つでは液体にならず、複数の水分子が連なることで水という液体となることにあります。水の分子は非常に小さく、顕微鏡でも見ることはできません。そんな小さな粒である水分子の性質によって、液体の水は水蒸気になったり、固体になったりと、様々な形へ変化しているのです。

とは言っても、水は私たちにとって非常に身近な存在であるにもかかわらず、その能力はなぞに包まれている部分があることに事実です。

今回は、水分子と水の違いについてご紹介していきたいと思います。

水分子と水の違いについて

そもそも、水分子とは水を構成する分子のことを言い、化学式ではH2Oと表記されます。その一方で、水とは、水素と酸素の化合物であり、化学式は水分子と同じくH2Oと表記されます。

水分子の「分子」とは?

分子とは、分子物質としての性質を持つ最小単位のことです。
例えば、水は水素(H)2つと酸素(O)1つで構成されている状態ですが、これを物質の性質を持つ最小単位である分子というのです。この分子を構成するものを原子言い、水の場合は水素や酸素が原子というわけです。

水分子が複数つながるための力とは?

分子と分子がつながるための力には様々なものがありますが、水分子の場合には酸素側がマイナスの電荷、水素側がプラスの電荷を持つようになることで、結合します。つまり、お互いが持つ磁石のような働きで引き合うことにより、水素結合するのです。
このような電気的な力によって水素結合することによって水分子がたくさんつながり、水分子の集合が形成されるというわけです。

液体の状態の水分子

液体の状態の水分子

皆さんもよくご存じの通り、水はその温度によって液体の状態から水蒸気へ、または、氷へと変化しますよね。
水が液体の状態である温度は、0.00℃~99.974℃の間です。
液体の状態では、複数の水分子が結合して1つのかたまりになったり、崩れたりしながら自由に動いているものです。液体の水が様々な形に変化できるのは、このように水分子が自由に動いているからなのです。

水蒸気の状態の水分子

水蒸気の状態の水分子

液体の水を熱して、99.974℃に達すると、水分子の集合体はバラバラになり、ものすごいスピードで空中を飛び回ります。この現象は、沸騰させることによって水分子が激しく動くからなのですが、その際に発生する水蒸気という気体は目に見えないものなのです。
ちなみに、沸騰したヤカンや鍋などから見られる白い湯気は、水蒸気が周囲の空気に冷やされることによって水の粒の状態に戻ったものなので、正確にはあの白い湯気は液体なのだというわけです。

氷の状態の水分子

氷の状態の水分子

液体の水は、0.00℃以下になると氷と呼ばれる固体になりますよね。
0.00℃以上の温度だと、水分子は自由にあちこちを動き回っているのですが、0.00℃以下になるとその動きが止まり、お互いに結合するようになるのです。液体の水を凍らせると体積が増えるのは、お互いに結合する際に、水分子と水分子との間に隙間ができるためなのです。

まとめ

今回は、水分子と水の違いについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
人間が生きていくうえで欠かせない水ですが、分子レベルで考えていくと非常に奥が深いものですよね。今回ご紹介した水特有の性質は、日常生活の様々な場面で目にするかと思います。普段の何気ない現象について疑問や興味を持って調べてみると、新たな発見があるかもしれないですね。

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